見解編:思わせぶりな女性はやめた方がいいか?
さて今日は、見解合わせの日です。もう一度相談文を紹介しておきましょう。
言ってる事と行動が一致しない女性は、やめた方が良いですか?普段職場で僕に興味ありそうだったり、飲み会でも主に僕に質問をして来る女性がいます。しかし、他の男性とシフトを被せています。
シフト被せてる時点で付き合ってると思ってますが、本人は否定してます。なので、僕に興味ありそうでも全く信用していません。
あなたなら、彼の相談にどう答えるでしょう?私はね、相談文を読んだとき「女性に対する憤り」「振られることへの恐怖」「本当は自分を好きでいて欲しい」この3つを強く感じました。
QUIZ.1
相談者さんの言う「言ってる事と行動が一致しない」は、真実でしょうか?YESでも、NOでも、理由も合わせて教えてください。
私の見解は、YES&NOの両方です。相談者さんの言う「言ってる事と行動が一致しない」とは、他の男性とシフトを被せているのに、本人は交際を否定するという点でしょう。
まあ人によっては「カップルでもない限り、男女がシフトを合わせるなんて、普通しないでしょ?!」と思う人もいるのでしょう。彼の言う「言ってる事と行動が一致しない」が、シフト被せ問題なら、この女性は嘘ついてるのかもしれません。
でもね、この相談者さんの文面を読む限り、彼が怒っていることは「嘘をつかれたかもしれない!」ではないと思うのです。本当は「俺にちょっかいを出してその気にさせたくせに、なんで他の男とシフト被らせているんだよ!俺のこと好きなんじゃなかったのかよ!」こう怒っているのだと思うのです。
よくある気持ちの流れは「脈ありだと思ったら、そうでなかった。だから悲しい」です。
でも相談者さんの場合、
- 脈ありだと思った
- 違った
- 悲しい
- 勘違いさせやがって!(ムカつく)
- 嘘をつかれている気がする(シフト被せ問題)
- さらに、ムカつく
悲しみが怒りに変換されたのです。この心理現象は、恋愛でよく起きるものです。でもね、ムカついても、やっぱり好きな気持ちはそんなに簡単には消えないもの。「ムカつく」と「好き」が混在してモヤモヤが止まらないのでしょう。自分の気持ちを処理しきれなくなっている印象です。
「信頼を裏切られた!」という悲しみが「なんで僕を傷つけるんだ!」という怒りに変わり、さらに輪をかけて「お前の行動は人としてどうなんだ!」という、あたたかも正当性がある怒りに変わっていく。僕が善。相手は悪。この図式が出来上がると、もう収拾がつきません。悪を罰する正義の味方となってしまったのだから。悪を倒すまで、気が収まらないのです。
期待通りの展開になってほしかった。それが本音だと思います。私でも、きっと似たように思うでしょうから。でも、そもそも期待とは、あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすることであり、イリュージョンでしかないのです。
*イリュージョン=幻想。存在しないもの
私だってセフレの子に本気になったとき「このまま真剣な関係になれるのでは?相手もそう思ってるんじゃ?」と、幸せな未来を期待しましたから。相手はヘテロセクシャル(異性愛)で婚活中。あきらかに、私だけの妄想でした。でも、当時は本気で思い描いた未来(=期待)が、現実になると信じて止まなかった。
大事なことなので、もう一度お伝えします。期待は、本人の頭の中でイメージされた妄想、存在しないもの。それが現実になることもあれば、ならないこともある。私の経験上、期待は自分都合の未来予想。自分が得するように出来ている。それが、期待したときに、私達が思い描く世界なのだと感じています。
夢のない言い方に聞こえるかもしれません。たとえ彼女が相談者さんに告白しており「この子と今年のクリスマスを過ごせる」と期待しても、叶わないことだってあるのです。クリスマス直前に破局する可能性だってある。期待からくる妄想は、相手が確約したことではない。間違えがちなポイントです。あくまでも、期待は自己完結の妄想ですから。
恋愛は、ひとりで進めているわけじゃない。ふたりで行うものです。対人関係ですから、お互いに意思や都合があり、期待通りに進まないこともあるわけです。期待通り進むことの方が、珍しい。これが現実のように感じます。
「じゃあ、期待するなってこと?それは辛過ぎない?未来に希望を持てないなんて…」あなたは、こう思うかもしれない。でもね、私は「期待するな」って言ってるわけじゃないのです。
言葉の意味をしっかり区別してください。私の解釈はこうです。
- 期待=あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること 。
- 希望=大きな未来の展望を思い描き、それに向かうこと
期待は、他人任せ。希望は、自分の中の光(方向性)を示してくれるもの。こう解釈しています。
*希望は本来の意味合いと違う表記であり、あくまでも私の解釈です。
想像してください。もし私達が、奴隷制度の中に生きており「今は絶望しか感じられない」と思っていたら?未来に想いを馳せるしかないでしょう。
私は、強くこう思うのです。
「今持っているものに最も価値がある」と。
私達は既に今最も価値があるものに囲まれており、それに気づくべきである。それらを生かすべきである。その上で「今後、どんなことが起きたら?「どんな出逢いがあったら?」「どんな風にコミュニケーションを楽しめたら?」「もっと人生を謳歌できるだろう?」と思いや思考を巡らせること、これが希望なのだと。
不足を探して100点を目指すのではなく、今が100点だと前提して行動に移す。そうすると、失敗を恐れずに動けますし、失敗したとしても(恋愛なら両想いになれなくても)必要以上に両者を責めない。
*両者とは、自分と相手のこと
なぜなら、フラれた現状(いま)に最も価値があるわけですから。最善の選択をしたのだと思えるわけですから。あとは、もう前に進むだけです。時には、悲しみに浸ることもあるでしょう。立ち止まることだってあるでしょう。それでいい。そうやって人は、ひとつひとつ、いまを生きていく。そんなものだと思うのです。
まとめましょう。
相談者さんがモヤモヤ状態から抜け出すには?
①イリュージョンだと気づくこと
「普段職場で僕に興味ありそうだったり、飲み会でも主に僕に質問をして来る」
これだけで、好意があると断定するのはちょっと早いでしょう。この段階では、まだ相手に確認してませんよね?確認していないなら、あくまでも自分の中だけの妄想であり、自分の中だけで「脈あり」と確定しちゃったってことです。
脈ありが妄想の域を超えないなら「僕に気があるように振舞ったくせに、他の奴と付き合いやがって」と思うことも、お門違いになってきます。
心のざわつきの原因が、妄想なのか、現実なのか、見極めることから始めていきましょう。この段階では、まだひとり恋愛ですからね。
②現実を見に行く(確認作業)
「僕に(私に)気があるのかな?」と感じても「自分の勘違いかも?」と不安になることだってあるでしょう。だから、確かめに行くのです。
確かめるとは、一歩関係を進めること。
2人の食事に誘うなり、LINE交換をと提案するなり、話しかける回数を増やすなり、相談事を打ち明けるなり、2人の関係を進める提案をしてみるのです。
これが、めちゃめちゃ大事です。この一歩前進する提案を怖がっていたら、恋愛はなかなか前に進みません。拒否されることを怖がり過ぎて、確認せずに、推測だけで、こじらせた事例。それが今回の相談者さんですから。
現実は厳しい。なんて言葉が横行していますが、あなたが思うより、現実世界はなんとかなるものです。万が一ダメでも、なんとかなるものです。推測は妄想を呼び、妄想は妄想を呼ぶ。いつしか妄想が現実のように思えてくるから、人って不思議です。
怖がらず確認しにいくこと。
そもそも、怖がる必要がないこと。
ここに気づいてください。あなたが好きになった人は、きっと優しくていい人でしょう。「あいつにデートに誘われた。キモイよね。最悪だよ」とみんなに言いふらし、あなたを馬鹿にするような性悪な人間じゃないはずです。
「もし良かったら今度ご飯行かない?」とていねいに誘えば、ていねいに答えてくれるはずです。たとえその気がなかったとしても「ごめんね」と、あなたを傷つけないよう配慮してくれる人がほとんどです。
もちろん、たまにどうしていいか分からず、傷つくような言動をしてくる人もいるでしょう。でもね、そういう人こそ後悔しているものです。人は、いとせず他人を傷つける発言をしちゃうものですから。
人と人だから、お互いに意志がある。両思いになることもあれば、ならないこともある。これは、もうね誰にも分からない。だからこそ、それを確認しに行くのです。勇気を出して。それが、恋愛の醍醐味です。
妄想に頼らず、現実に頼る選択をしてください。その先には、甘い出来事もしょっぱい出来事も、沢山待っています。それが、ふたりで行う恋愛です。
最後に、相談文中にあった質問に答えておきましょう。
QUIZ.1
「言ってる事と行動が一致しない」は、真実でしょうか?
私の見解は、YES&NO、両方です。相談者さんのバイト先の傾向に「カップルくらいしかシフトをわざと被せない」があるなら、彼女は嘘をついたのかもしれない。この点から見ると、言っている事と行動が一致しない女性です。付き合っているのに、否定するわけですから。
仮に、彼女が相談者さんに「嘘をついてごめんなさい」と謝罪したとします。でも、相談者さんの気持ちはきっと晴れないでしょう。なぜなら、相談者さんが憤りを感じているポイントは、嘘ついたどうかではなく「僕に気があるように振舞ったくせに、他の奴と付き合いやがって。半端なことしてるんじゃねーよ。傷ついたじゃないか!」だと思うのです。
相談文を読む限り、彼女は沢山質問をしていただけですからね。胸が高鳴ると、現実の景色が全く違うものに見えてしまう。これは、もう仕方ないですね。まあ、これも恋愛の醍醐味っちゃ醍醐味なんですけどねw。
こういう経験を通して「僕は、期待という妄想にどっぷりつかり、現実が見えてなかったんだな」「僕は、怒りに我を忘れて、相手を攻め立てていたんだな」「僕は、悲しみのあまり(これ以上自分を卑下したくなくて)相手を悪者とすることで自分を守っていたんだな」と、気づけばいいのです。そうやって人は、成長していくんですから。
こじらせ上等!ですw。どんなにこじらせても、引け目を持つ必要などありません。気づけばいいだけなのですから。自分に真摯に向き合えていれば、最高の出逢いが待っている。私はそう信じています。
QUIZ.2
思わせぶりな女性は、やめた方がいいと思いますか?
やめなくてOKです。ただ条件があります。しっかり確認すること。これが、思わせぶりな人に振りまわされない秘訣です。
私なら、こんな確認をします。デートの帰り際「また誘ってもいい?」と聞いてみたり、ランチをして盛り上がったなら「もうちょっと一緒にいたいし、飲みに行かない?」と誘ってみたり。いろいろな確認方法があります。
相手が、好感を持っているときは、必ず分かります。これはね、言語化がとても難しい。でも、分かるものなんですね。分からない人はいないと思います。逆に、相手がふたりの関係を進める意思がないときも、必ず分かります。
ただ、分かりにくい態度を示してくる人もいますよね。LINEを毎日している。2人で食事に行ってる。でも、恋愛の匂いがしない…。LINEを送ると必ず返事が届く。でも、なんだかんだ都合が合わず、いつも誘いを断られる。確かに分かりにくいケースでしょう。
だから、大事なのです。しっかり確認することが。
参考までに、私ならどうするか書いておきますね。あくまでも一例として扱ってください。
ケース1.LINEを毎日している。2人で食事に行ってる。でも、恋愛の匂いがしない…。
私なら「クリスマスや誕生日をふたりで過ごそう」と誘います。夜景などのザ・デートスポットに誘うこともあるでしょう。相手にその気があるなら、きっと楽しめるはずです。
ここまでやっても相手の気持ちが分からないときは「これってデートだと思っていてもいいかな?」など、かなりストレートに確認します。「焦るつもりはないけど、一応確認したくて(笑)」と添えて。相手にその気がないなら、断られることになりますが、それは仕方のないことです。
ケース2.LINEを送ると必ず返事が届く。でも、なんだかんだ都合が合わず、いつも誘いを断られる。
3〜5回誘っても会えないなら「今は縁がないんだな」と判断することが多いです。あくまでも「いまは」。