【シューイチ】その相手は「与える人」か「奪う人」か?

その相手は「与える人」か「奪う人」か?

今回はメール返信で頂いていた、こんな質問に答えていきたいと思います。

いつもお世話になっております。

質問させて頂きたいです。

ベネフィットを提示せずとも、相手が安心して一緒にいてくれる関係にまで到達するには、どうすればよろしいでしょうか?

また、ベネフィットを目当てにしてるのか、自分を信頼(ファン化)してくれてるのか、その境界線を見分ける方法は、あったりされますでしょうか?

仮に自分をベネフィットなしに、信頼して動いてくれる状態をファン化と定義するなら、何をすればこの状態にまで持っていけますでしょうか?

それから伊藤先生が、考えるファン化の定義はありますか?

釣った魚に餌をやらないという話ではなく、アダム・グラント著の「give & take」にあるようなテイカー気質な人を早い段階で見極めるのが目的です。

ベネフィットを提供し、様子見してテイカーと判明したら関係を損切りしたいです。

また改めて質問になりますが

  • 女性におけるギバー・マッチャー・テイカーを判別する方法

もしくは

  • 相手の行動から気質を読み解く踏み絵的な手段

があれば、ぜひ教えて頂きたいです。

あまり、まとまっていない文章ですみません。

何卒よろしくお願い致します。

ダべり会でも、似た質問を頂いていました。

あらためて、ここで私の見解をお伝えしていきますね。

この相談者さんの質問を私はこう理解しました。

ファンを作りたい。仕事でもプライベートでも。

そのために、沢山のギブをしていきたい。

でも、ギブした相手がテイカーの場合、奪われるばかりになってしまう。

それは、避けたい(損切りしたい)。

だから「テイカーを見極める踏み絵的な方法」を知りたい。

また、与え合える状態になれる人、テイカー・ギバーどちらでもない人も、見極められるようになりたい。

そうすれば、今後自分が大切にすべき人が分かり、仕事やプライベートで共にしたい人を見極められるから

という感じかなと。

結論から伝えます。

私なら、相手をカテゴライズせず、ギブし続け、残った人をギバー(大切にすべき人)と定義するでしょう

おもしろいもので、見返り無しに与えれば与えるほど、怖がって離れていく人がいます。

離れていく人は「与えられる」=「自分は奪っている」という思考があるからだと思います。

だから「与えられる=見返りを求められている」と考える。

でも、求められた見返りを返す気持ちにはなれない。

だから、離れていく。

与えられているものが、欲しいものじゃないのかもしれません。

だから「与えられるばかり(=奪っているばかり)の状態」が怖くなる。

そして「この人には、裏があるんじゃないか?」などと考えるようになる。

その後、疑心暗鬼になり、離れていくってことが起きるのだと思います。

私は、今実験をしています。

けっこうな労力と時間のかかる実験です。

頼まれたなら(時間が許すケースに限りますが)友達や知り合いのHPを無償で作っています。

特に下心はなく、あえて意図が語るなら、無償でそれをやり続けたとき、自分の中にどんな変化が起きるのかを見たいというのが本音です。

思考の人体実験を実生活で行っている感じです。

その過程で、とても興味深い人間の反応が得られました。

それは、

  • 絶対にお金を払いたい」と言い張る人

  • 気軽に頼んできて、私が予想だにしない「お返し」をしようと必死にこちらの望みを探し続けてくれる人

  • ちょっとだけ依頼してきて、そのあとはつかず離れずの人

に、別れたのです。

あとね、一番多かったのは、

  • 遠慮して頼んでこない人

でしたがw。

私は、この人体実験をまだまだ続けていきます。

「とても面白い」と思ったのは「ガチのギブオンリー人間(そこに見返りを求める気持ちが一切ない)」になると、自覚のあるテイカーが自然と離れていったことです。

もしくは、最初から近寄ってこないことが大半だったことも、とても興味深かったことのひとつです。

もちろん、無自覚のテイカーとも出逢いました。

奪っている感覚がない人達のことです。

それは、無償で行っているおじいちゃん・おばあちゃん向けのPC教室でのこと。

2週間に1回、エクセルやワードについての質問に答えているんですね。

そこ出逢った80歳以上のおばあちゃんが、遠回しに「自宅に来て教えて欲しい」と言ってくるのですw

集会場で質問会を行っているので、プリンターの設定やWi-Fi関連の話は、実物を見ながら説明できません。

そうなると、なかなか先に進めなくなることが多いんです。

最初は(年賀状シーズン前など)家が近かったこともあり、そのおばあちゃんの自宅に行ってWi-Fi設定を手伝っていました。

でも、その後、それら以外の質問も、電話がかかってくるようになったのです。

おそらく、このおばあちゃん的に、悪気は一切ないように感じられます。

でも私には、少しストレスが残りました。

電話では伝えきれないことが多いし、仕事などが中断されると、ちょっとイラっとしたからです。

おそらく「なんで、ここまでやらなきゃいけなんだ!」と思ったのでしょう。

でも私には、このおばあちゃんに悪気がないこと、私から意図的に何かを奪おうとする意思や意図がないことは、分かっています。

だから「どうすれば、家に帰っても、習ったことを思い出せるのか?」と、メモの取り方を考えたり、私が作った方が早いなら、PC操作・早見表を作ろうかなど、いろいろと工夫をするようになっていったわけです。

この実験はまだ途中ですが、おそらく近い将来、ストレスを感じる機会はどんどん減ってくるでしょう。

(私は、アダム・グラントの本を読んだことが無いので、ちょっと的外れになるかもですが)

Q. ギバー・マッチャー・テイカーを判別する方法は?

と聞かれたら、私なら

  • 相手をカテゴライズせず、ギブし続け、残った人を「ギバー」と定義する

と答えるでしょう。

また、その過程で無自覚なテイカーに出逢ったのなら「その人が、なぜそうなってしまっているのか?」この問題を見つけ、一緒に解決しようとするでしょう。

無自覚なテイカーは「本当はそんなことをしたくない人」が、ほとんどだからです。

また、まだ私が出逢っていないであろう傍若無人なテイカーも、この世には存在するかもしれません。

もしそんな人に出逢ったときは、その時またどうするかを考えます。

ただ、どんな状態にせよ、どんな相手にせよ、

  • なぜ、その相手は、そんなにもおかしな言動をしているのか?

この根っこを見つけ、

  • 必要ならディスカッション(意見交換)をして、解決策を探し、実行します(できる範囲で)

この行為をよくある言葉で表現するなら、

  • すり合わせ
  • 寄り添い
  • (いい意味での)妥協

と言うのでしょう。

全部、同じ意味です。

言葉の持つ印象はそれぞれありますが、どれも前進できる行為なので、私は全部を意義のある行為として捉えています。

(もちろん、どの行為も、お互いにスッキリ感を得られることが前提ですよ。どちらかが後味の悪い状態になるなら、それは悪い意味での妥協となるでしょうから)

また、

  • ディスカッションができない状態の人

います。

精神的にアップアップだったり、怒りや恐怖・不安で頭がパンパンだったり。

こういう相手のときは、とにかく待ちます。

その人との問題を「棚上げ」にします。

いい意味で。

で、今自分ができることに集中するでしょう。

これをよくある言葉で表現するなら、

  • いい距離感を保つ

になるのでしょう。

他人が絡む問題をこちら側だけで解決することって、不可能に近いです。

特に、両者の歩み寄りが必要な問題は。

もちろん、世の中には、

  • 無理くり強引に部屋から出されて、前向きになれた、助けられた

的なストーリーもあります。

ようするに、相手の意見や意思を無視して、強引に相手を動かすやり方です。

これが通用するのは、

  • 確固たる信頼関係があり

さらに

  • その強引さを見せることで、相手のためになる確信が持てるとき
  • 仮に、強引さが仇となっても「関係を修復できる」と確信が持てるとき

だけなので、なかなか踏み出せるケースは、絞られてくるように思います。

強引さが仇となっても「関係を修復できる」と確信が持てるときって、その人の人生を一緒に背負うくらいの覚悟が必要でしょうからね。

まあ、そんなことを言っていたら、なかなか強引になんて出られないんですけどね(笑)

むしろ、理屈でごちゃごちゃ考えずにやっちゃえる人に向いている方法が「強引という手段」なのかもしれません。

私の性格上、それは向いていない解決策なのかもしれませんねw。

私の性格とは、相手の気持ちを良くも悪くも深く考えたくなるところだったり、荒々しいことが好きじゃないところだったりですねw。

「似てる性格を持っている」と思う人には、あまり荒々しい方法は推奨していませんがw。

話を戻しましょう。

「Q.ギバー・マッチャー・テイカーを判別する方法は?」

と聞かれたら、私なら

  • 相手をカテゴライズせず、ギブし続け、残った人を「ギバー」と定義する

でしょう。

あとは、出たこと勝負です。

そのときそのときで、解決策を考えます。

先のことを心配し過ぎず、事前の防御策をとり過ぎず、その都度、その時の状況を見て、そのときあるツールやリソースで、解決していく

ってことですね。

今回の話は、恋愛に当てはめても同じです。

また「相手の行動から気質を読み解く踏み絵的な手段」も、同じ方法を使っています。

これについては、またほかの機会に掘り下げましょう。

次回からは、頂いていた質問の他のモノにひとつずつ答えていきますね。

  • 伊藤が考えるファン化の定義はありますか?
  • ベネフィットを提示せずとも、相手が安心して一緒にいてくれる関係にまで到達するには、どうすればよろしいでしょうか?
  • 仮に自分をベネフィットなしに信頼して動いてくれる状態をファン化と定義するなら、何をすればこの状態にまで持っていけますでしょうか?
  • 「女性における」ギバー・マッチャー・テイカーを判別する方法
  • 相手の行動から気質を読み解く踏み絵的な手段

では、また次回^^。

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