好きを生むReason whyの「話し方のコツ」と「自主練法」
Reason whyを話すときのトーク手法は、さまざま存在します。
- ストーリーテリング
- アイステートメント
- 語彙レパートリー(言い換え)
- たとえ話
- etc
この世に存在するトーク手法の多くは、Reason whyの最中に使えるものばかりですから、ほとんどのトーク手法をReason whyと絡めて、ここで紹介できるほどですw。でも、そんなことをしても意味がありません。
そのため、今回はさまざまなトーク手法の中でも「私が、Reason whyを話すときに必ずと言っていいほど意識しているトークテクニック」をピックアップして解説します。
それが、以下の2つです。
- ベネフィットトーク
- NO消し
さまざまなトーク手法がある中で「Reason whyを話すときに、これだけは極めて欲しい手法を2つ選べ」と言われたら?私は、この2つをあげます。それほど、この2つのトーク手法は、私達の日常会話に大きな影響を与えているのです。
即効性があり、効果が高いのです。今回は、この2つのトーク手法を使ったReason whyを具体例と共に紹介していきます。あなたが好きな人や誰かと話すときを想定して、読んでみてください。
「素敵だ」と思われるReason why
誘いたいとき、将来の夢を話すとき、何か提案したいとき、Reason whyの中にベネフィットを入れることで、同じ未来・同じ方法を見ることを促せます。
同じ希望を見ると言っても、過言ではありません。あなたの思い描く未来を「よりリアリティのある魅力的なもの」として、相手に伝えられるのです。
たとえば、結婚願望の有無。この話題になったとき、「結婚願望?うん、結構あるんだよね。僕(私)、子供好きだし、それに・・・・・」このあとに、あなたなりの理由を語るのです。ベネフィットを入れながら。
もし私に「結婚願望がある」と仮定するなら、こんな風に話すかもしれません。
*一例として参考にしてください。繋ぎ言葉は、何でもOKです。
「結婚願望?うん、結構あるんだよね。僕(私)、子供好きだし。でも実はわたし、2年前くらいまで結婚願望が皆無だったんだけどね(笑)。
でも、情報発信を続けている過程で、誰かを応援するのってすごくいい生き方だなって心底思ったんだよね。だからかな。家族や自分の子供を一生懸命応援しながら、生きていきたいなって、残りの人生」
こんな感じで話すかもしれません。私は、おそらく出産は経験せずに人生を終えるでしょうが、もしかしたら何かしらの形で子供を持つかもしれません。
パートナー制度か海外で結婚するかもしれないし、日本が同性婚を法律で認めるかもしれません。それに、男性を愛するかもしれません。それは分かりませんがw。なにはともあれ、そんな未来を想像して、出た言葉がこれです。
あなたが普段ベネフィットを意識していない場合、なかなか「その行為の利益や恩恵は?」「その行為で得られる未来は?感情は?」と言われても、ポンと浮かばないこともあるでしょう。
そんなときは、この2つの問いのうち、後者を自問自答してください。
- あなたにとって、結婚はどんな利益や恩恵をもたらす?
- 相手にとって、結婚はどんな利益や恩恵をもたらす?
ベネフィットを使って自分を動かしたいなら、自分の利益だけを語ればOKです。でも、相手の心に響かせたいなら「相手の利益を語らなければ」効果は望めません。
「家族を作りたいから」「もういい年齢だしね」などでも、悪くはないでしょうが、伝わるものは、極端に減ってしまいます。自分にベクトルが向いているからです。聞き手の利益が、ほとんど語られていないからです。
それよりも「それに家族を作りたいんだよね。あったか家族w。家族だから、良い時も悪い時もあるだろうけど、ずっとサポートし合える家族をつくっていきたいんだよね」と言われた方が、やはり聞き手の心に届きやすいわけです。
「サポート」という言葉は、ほぼ相手にベクトルが向いていますからね。
今回は、私の言葉で例文を出しているので、私の色が強く出ているはずです。でも、実際の会話中は、あなたの「色」をしっかりと出してみてください。
あなたの「色」とは、あなたの言葉で話すということです。他人の言葉でなく、あなたの中から湧き出る言葉で話すってことです。
短所が短所でなくなるReason why
ネガティブポイントを話すとき、Reason whyの中で「相手の不安を消すこと」を意識してください。そうすれば、短所が短所でなくなることが多いです。
たとえば「どれくらい一人なの?」こんな話題になったとき。あなたは、もう5年くらい恋人がいないとします。正直に「もう5年くらいかな。恋愛と縁が無くて…」と答えたら、相手が「え?そうなの?」と驚いたとします。
このとき、ざわつくのではなく「不安を解消する話し方」パートで話したNO消しを意識するのです。たとえば、
「もう5年くらいかな。恋愛と縁が無くてね。いろいろあって積極的になれなくてさ。でも、今はだいぶ落ち着いたから、いい出逢いがあったら、デートしたり、けっこう将来を見据えてたりするんだよ」
こんな風に話してもいいでしょう。もし相手が「そっか、いろいろあったんだ〜」と言ってきたら「そう!あったんだよ、でもそのおかげで成長できたよ(笑)。今度また焼酎でも飲みながら、聞いてよ」なんて伝えても良いでしょう。
NO消しのステップ覚えていますか?
「ざわつきのもと(≒不安のもと)は?」と自問することでした。今回は、相手のざわつきを消したいので、相手の不安を考えてみることがポイントです。
さて、では、想像してみましょう。あなたが婚活していたとします。相手は「5年ほど親密な人間関係から遠ざかっている」と言ってきました。どんな不安や懸念を持つでしょう?(5年で不安にならないなら、10年と想定してください)
たとえば「コミュニケーションをちゃんと取れない人なのかも?」=「自分勝手な人なのかも?」=「今は分からないけど、徐々に本性をあらわすのかも?」なんて、思うかもしれません。勝手に予想しちゃうんですよね。
ようするに「コミュニケーションに難あり?」と不安を持ってる可能性があるわけです。だから、その不安を消すために「いろいろあったから、新しい恋愛には向き合えなかった」と、濁しながらでもその理由を伝えるのです。
恋愛と縁遠くなっていた理由です。すると、相手は「あ、なにかあったから、恋愛に関しては消極的だったのね。でも、コミュニケーションは問題なさそう」という思いに至るかもしれません。
そのあと「そのおかげで成長できたよ(笑)」と聞けば、「なんだ、とりこし苦労か」とほっとするかもしれません。はたまた「たまにデートはしてたんだけどね、仕事メインに生きていたからさ(笑)」こんなReason whyも、よく使われるNO消しパターンです。
「あ、デートはしてたんだね、じゃあ、凄くコミュ障ってわけじゃないんだな」と、連想する人も多いでしょう。あなたが「ネガティブに取られるだろうな」と懸念する話題があると思います。
そんな話題を出すときは、Reason whyの中で相手が抱えているであろう不安を消す。これだけで、たとえ短所であっても、それが短所でなくなったりしますから。
言葉でのコミュニケーションでは、お互いにストレートに物事を伝えないが、ネガティブな不安を放置しておくと、それが相手の中で膨れ上がったりします。だから、NO消しはすぐに行うべきだし、そのチャンスはReason whyの中に潜んでいるのです。
もちろん、消せないNOもあります。が、消せるNOは、できるだけ早く消す。このマインドを忘れないでくださいね。コミュニケーションがとてもスムーズに進みますし、長続きします。さらに、NOを消す度に信頼関係も深まります。
Reason whyを話すタイミングと、自主練法
- 意見を話すとき
- 気持ちを伝えるとき
- 誘うとき
- 提案するとき
- 自己表現するとき(自分の話)
- 質問をするとき
など、ありとあらゆるときに「Reason why」を話せます。
でも、毎回毎回「なぜなら〜」と理由を語ってなんていられません。ただ、心の中で「これをすると、どうなる?」「得られるベネフィットは?」と内言を癖づけてください。
- この水を飲むと、どんなベネフィットがある?
- この会社に勤め続けると、どんなベネフィットがある?
- etc
そうすると、好きな人との会話中でも「Reason why」がスラスラ言えるようになってきます。秘訣は、エンドベネフィットまでたどり着くことです。エンドベネフィットとは、それをすることで得られる利益・恩恵の最終地点です。
- この水を飲むと、どんなベネフィットがある?
- 喉が潤せる
- 喉を潤わせると、どうなる?
- 気分が落ち着く、身体が助かる、健康に近づく、この後仕事に集中できる
- この後仕事に集中して取り組めると、どうなる?
- 営業成績が上がり、部下に憧れられ、上司に「やるじゃないか」と一目置かれ、ずっとほしかった〇〇も買え、気になる子が「やったじゃん」と一緒に喜んでくれる
*私の定義するエンドベネフィットは、ひとつでなくてもOKです。自分の気持ちが高揚する利益・恩恵にたどり着ければ、それがエンドベネフィットだと定義しています。
ここまで想定すると、水を一杯飲むことが、とても大事に感じたりするものです。人が動く理由は、何かしらのベネフィットがあるときです。
*ベネフィットには、グッドベネフィットとバッドベネフィットがあります。
その行動の原動力「ベネフィット」を常に意識することで「Reason why」もスラスラ出てくるようになるのですから、面白いものです。
人は、言動のその先にある「なにか」が欲しいから、動くのです。その「なにか」をさまざまな形で伝えられる人は、人の心を動かすトークができる人です。
そして、その「なにか」を「自分は理解している」「自分は持っている」と相手に伝える絶好のタイミング。それが、Reason whyを話すときです。